今回は、スポーツ現場での熱射病についてです。
指導者、トレーナーの皆さんはぜひ知っておいて欲しいと思います。
熱射病とは?
熱射病は熱中症のなかでも重症なものを指します。
(熱中症は、熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病と分類することができます)
熱射病になると
深部体温が上昇し、臓器の機能不全などで死に至るリスクがあります。
熱射病の症状
頭痛、吐き気に加え、
意識障害や手足の運動障害があります。
話しかけても返事が曖昧な場合や、歩けないなど
少しでも怪しいと思ったら、熱射病への対処を行うようにしてください。
熱射病への対処
熱射病の対処で大切なのは、
深部体温を下げることです。
これだけです!
とにかく全身を冷却させることを念頭においてください!
深部体温を下げる最適な方法
2015年にNATA(全米アスレティックトレーナー協会)が発表した論文
National Athletic Trainers’ Association Position Statement: Exertional Heat Illnesses
によると、
上記のような症状があり、熱射病かも知れないと思ったら、
『患者の全身を氷水が入ったバスタブに入れること』が、
一番の冷却方法だと述べています。
*バスタブでなくても、全身が浸かれば良いので、
何か大きなケースでも大丈夫です。
もし全身が浸かるようなものが用意できない場合は、
『 濡れたアイスタオルを全身に巻く』
『全身を冷水を浴びせ続ける』
ことも推奨されています。
しかし、全身をアイスバスに入れることと比べて
冷却方法としては劣っているとも述べられているので、
指導者やトレーナーの方は、
練習前に、全身が浸かるようなタブや、氷水の用意を忘れずにしておきましょう。
まとめ
一番大事なことは、熱中症にさせないこと。
しっかり予防をすれば防ぐことができます。
そして、
熱射病かもしれないと思ったら、
すぐに、患者を氷水の中に全身を入れ、深部体温を下げる。
このことを
しっかり頭に入れておきましょう。
もう一度繰り返します!!
熱中症の予防を怠らない。
全身が浸かるタブ、氷水を用意する。
この2つを守ることが、
スポーツ現場での命を守ることにつながります。
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